あなたは「杢目金」という日本古来の技術をご存知でしょうか。金属なのに木目のような模様が浮かぶこの技術は、今結婚指輪のデザインとして注目を集めています。「いろいろと調べたけれど理想の指輪が見つからない」「人とはちょっと違う指輪がほしい」という方は、一度検討してみませんか。

目次

江戸時代に誕生した杢目金とは

「杢目金」は、今から400年以上の時をさかのぼった江戸時代に誕生した技法です。微妙に色合いが異なる複数の金属を使用して、木目状の独特な模様を生み出します。もともとは武士が使用する刀のつばなどを装うために利用され始めました。しかし、明治時代に入って対等禁止令が施工され武士がいなくなってからは、煙管や筆記用具の一種である矢立などといった身の回りの品に取り入れられるようになりました。力強くも優美な模様は、一度見たら忘れられないインパクトがあります。現在ではこの技術を継承している職人はきわめて少ないですが、結婚指輪の表面の模様として時を超えて再び人気を集めています。

一体どうやって製造しているの?その方法とは

杢目金の指輪を製造するには、まず模様がきれいに浮かび出る金属の指輪を用意します。多くの場合は、丈夫で傷が付きにくいシルバーやゴールドが選ばれます。そして、表面に付着したホコリや皮脂などをよく洗浄した指輪にチタンやステンレスといった金属を挟み込み、強い火力のバーナーで熱して溶かしながら接合します。この時まんべんなく熱しなければ、後から剥離する原因となってしまいます。その後、金属同士をさらに密着させるために鍛造していきます。この作業を熟練の職人が行うと、接合した金属が剥離しないどころか通常の金属よりも丈夫になるのです。

やっぱり高い?気になる価格について

杢目金を製造できる職人は、全国を探しても限られています。また、特別な技術なので、ひとつの指輪を作るのに多くの時間を必要とします。そのため、杢目金の結婚指輪は一般的な価格相場と比較すると、どうしても高くなってしまいます。しかし、自分たちだけの特別な指輪であることを十分に感じられる品質であるのは言うまでもありません。また、他の人とデザインがかぶることも非常に少ないでしょう。ふとした時に「いつ見ても本当にいいな」と心から思える指輪なので、いつまでも愛用できるはずです。

メリットとデメリットはどんなところ?

この指輪のメリットは、何よりもその木目状の模様が美しいことではないでしょうか。決して派手ではないものの確固たる存在感が感じられるので、人とはちょっと違う指輪をお探しの方にはぴったりです。女性の人気もさることながら、男性の人気が高いのはどんな手の方にも違和感なくぴったりと馴染むことが理由ではないでしょうか。はめた瞬間、「理想の指輪はこれだったんだ!」と感じる方が多くいます。

一方でデメリットは、杢目金を使った指輪を販売しているブランドは日本中を探してもほとんどないことです。なぜなら、そもそも技術の継承者が少ない上に、それを指輪に応用するのはとても難しいことだからです。そのため、この技術を取り入れた指輪がほしい場合は専門の店舗を訪れるか、資料を請求する必要があります。また、人気が殺到しているとオーダーしてから受け取るまでに時間がかかることが考えられます。結婚式直前のオーダーでは間に合わない可能性があるので、余裕を持ってオーダーすることをおすすめします。

杢目金の結婚指輪は日本古来の技術を継承して作られたもので、女性だけでなく男性からも人気があります。美しい木目模様はいつまでも飽きがこず手にぴったりと馴染むので、理想の指輪をお探しの方は是非ご検討ください。

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